ローゼルジャムやハーブティーの鮮やかな赤色でローゼルを知った方の中には、『そもそも、どんな花が咲くの?』、『ローゼルの花はいつ咲くの?』と気になる方も多いのではないでしょうか。
本州ではあまり見かけない珍しい花だからこそ、実際に育ててみると『花は食べられるの?花や葉っぱに毒はないの?』とそんな疑問をお持ちではありませんか。

実際にローゼルを育てているからことの豊富な実例写真とともに、花の魅力や開花までの様子、そしてやがて実へと繋がる楽しい過程をお見せします
ローゼルの花ってどんな花?魅力と基本情報
ジャムやハーブティーの鮮やかな赤色でローゼルを知った方の中には、『そもそもどんな花が咲くの?』と驚かれる方も少なくありません
ローゼルはハイビスカスと同じアオイ科・フヨウ属の一年草です。国内では主に沖縄などの暖かい地域で馴染み深く(明治時代に沖縄へ導入されたと言われています)、本州ではまだまだ見かける機会の少ないめずらしい植物です

真っ赤な実やガクが注目されがちなローゼルですが、実はハイビスカスに似た美しく幻想的な黄色(クリーム色)や淡いピンク色の花が咲きます
花の中央が鮮やかなワインレッドになっている美しいコントラストが特徴で、見る人をハッとさせる上品な佇まいを持っています
ローゼルの花言葉
ローゼル全体としての花言葉には『新しい恋、常に新しい美、繊細な美』の素敵な意味が込められています。
ローゼルは花の色による色別の花言葉に分けられていません。流通しているローゼルの花は、基本的にクリーム色~淡い黄色で中心がワインレッドに染まる姿が一般的であるため、花全体としてのこうした花言葉が広く親しまれています
ローゼルの花が咲く時期
ローゼルは、ぐんぐんと生長して十分に株が大きくなると、茎の節々にポツポツと可愛らしいつぼみがつき始めます。そして夏から秋の深まりにかけて、上品なハイビスカスような花が次々と咲き誇ります
例年の咲き始める時期

ローゼルが花を咲かせるのは、例年だいたい初夏から秋にかけて、秋風が吹き始める9月〜10月頃(遅くても11月まで)が本格的なシーズンとなります
ローゼルは、日が短くなると花芽を作る『短日植物(たんじつしょくぶつ)』という性質を持っています。そのため、夏の強烈な暑さが和らぎ、夜の時間が少しずつ長くなって秋の気配を感じる頃から、一気にスイッチが入ったように茎の節々に花を咲かせ始めます
ローゼルは一斉にすべての花がドッと咲くというよりも、毎日数輪ずつ、株全体で順番にポツポツと咲いていくという咲き方をします。多くても、2~3輪くらいです

一方で、本州の気候では『いつまで花が楽しめるか』も気になるところ。あまりに早く寒波が来て霜が降りてしまうと株がダメージを受けてしまうため、秋の深まりとともに次々と咲く花と、そのあとに実るガクの成長スピードをハラハラ・ドキドキしながら見守るのも、ローゼルを育てる大きな醍醐味の一つです
ローゼルが咲く前『つぼみの様子』

ジャムやハーブティーでおなじみの真っ赤なガクですが、花が咲く前のつぼみの段階でも、このように存在感のある深い赤色をしています
固くキュッと閉じた尖ったつぼみの中には、あの美しいクリーム色の花びらが隠されています。この状態から、どのように花がパッと開くのか、毎日の観察が本当に楽しみになる瞬間です
ローゼルの花は午前中に咲く
ローゼルの花は朝に咲いて、夕方にはしぼんでしまう『一日花(いちじつか)』という儚い性質を持っています。だからこそ、その一瞬の美しさは格別で、自分の庭で育てた人だけが間近で楽しめる特別な魅力に満ちています
ふくらんだガク(実)

一日花が散った後、中の実がだんだんと大きくなります。そうすると、ガクの先端はきっちりと閉じるのではなく、少し外側に開いたり、緩んだりして、中の種(実)を成長させる準備に入ります
【※】ローゼルの花が咲かない理由と対策
ローゼルは、昼の時間が短くなり、夜の時間が長くなることで花芽をつける『短日植物』という性質を持っています。そのため、夏の間は茎や葉を茂らせることに集中し、秋に向かって日が短くなってくると一気に花芽をします
真夏の猛暑が続いているうちは株が暑さにエネルギーを使いますが、朝晩の涼しい風を感じるようになる頃から、花が咲き始める環境が整います
日照時間の不足は『遮光』や『地植え場所の工夫』を!
ローゼルは日が短くなることで花芽をつける性質を持っています。そのため、夜間もずっと明るい場所(街灯や家の明かりが夜遅くまで当たる場所)で育てていると、植物が『まだ昼間だ』と勘違いしてしまい、花芽をつけるスイッチが入らなくなってしまいます
プランターの場合は、夜間に照明が当たらない暗い場所へ移動させるか、遮光するなどして、しっかり夜の暗さを作ってあげましょう
地植えや家庭菜園の方は、街灯が近くにない場所に最初から植えましょう
肥料の与えすぎに注意!
ローゼルを『早く大きくしよう』と栄養や肥料(特に窒素成分)を与えすぎると、葉や茎ばかりが育つ『つるボケ(栄養生長)』のような状態になり、花芽がつかなくなってしまいます
プランターの場合は、夏以降は窒素分の多い肥料を控え、リン酸やカリウムなど花や実の成長を促す肥料に切り替えるか、肥料をストップします
ローゼルは連作障害がある
ローゼルは本州ではまだ栽培している人が比較的少なく、オクラなどのメジャーなアオイ科野菜のように『連作障害』に関する科学的な検証データが体系的に揃っているわけではありません
しかし、実際に育てていると『去年と同じ場所に植えると、なんだか実りが悪い気がする・・・』と感じることがあります。公式の教科書には載っていなくても、こうした肌感覚での「場所を少しずらしてみる」といった工夫をすると良いですよ
私がやってる対策は『2年に1回、地植えする場所をかえるか、土を入れ替える』といった方法です。これで地植えは問題なく、元気に育ってくれます!
ローゼルの花は食べられるの?
ローゼルは秋口にきれいな淡いクリーム色の花を咲かせますが、結論から言うと、一番美味しく食べられるのは花そのものではなく、花が散ったあとに残る肉厚な『実(ガク)の部分』です!
シャキシャキした酸味があり、ペクチンもたっぷり含まれているので加工にぴったりです

ガク(左側)は、ローゼルジャムやシロップにするのが大定番!お湯や炭酸で割るだけで、きれいなピンク色のドリンクが楽しめますよ
別々で作るのってちょっと手間だな・・・と思っていませんか?実は、ジャムとシロップは同時にまとめて作ることができるので、何回も鍋を出す必要がなくてとってもラクちんなんです
収穫したローゼルの活用法!ジャムやシロップの作り方

ローゼルのガクから美味しいエキスをシロップとして抽出しつつ、残った果肉でそのままジャムまで一気に作れちゃう詳しい手順やコツは、こちらの専用レシピページでまとめています!
安全性と食べ方『ローゼルの花や葉に毒はある?』
花や実が食べられるなら、葉っぱや咲いた花も食べられるの?毒とかはないの?と気になりますよね。結論から言うと、ローゼルに毒はなく、花も葉も安全に食べることができます
とはいえ、『まぁ、実際のところ花も葉は誰も食べない(笑)』というのが正直なところです
葉や花も食べられますが、ガクの部分は、甘酸っぱくてビタミンもたっぷりなので、ジャムやティーにして存分に味わってみてください!
緑の種はどうするの?

赤いガクを収穫してパカッと割ると、中に緑色の実と白い種がギッシリと詰まっています。ジャムやシロップにするときは、この赤いガクと中の緑の部分をしっかりと切り分けます。そうすると、中の部分がごっそり余るんですよね
中には、余った中の部分を使って料理する!なんていうレシピも世の中には存在しますが・・・。『まぁ、普通はそんなことしない(笑)』というのがリアルなところ。中身は潔くポイッと捨てるのが正解です!
来年のために種を取っておこう!と思うかもしれませんが、収穫してすぐのまだ緑色や白い状態のときには、『まだ種を取り出してはダメ』なんです。ガクを収穫したあとにしっかり乾燥させて、中身が灰色や黒っぽくなってから初めて、来年用の種として取り出し、保管できるようになります
栽培方法
ローゼルは、コツさえ掴めば初心者でも比較的元気に育ってくれます。『まずは種まきからしっかり育て方を見てみたい!』という方は、以下の記事で土づくりから発芽、日当たりのコツや収穫までの流れを見てください

種まきから収穫、次の年の為の種取りをするまでを紹介しているので、是非、そちらも参考にしてみてください

















