土用の丑の日の食べ物は『うのつく食べ物』が良い理由をご説明します。昔からの風習の食べ物と、土用の丑の日の献立のアイデアを紹介します
【うのつく食べ物】土用の丑の日の献立!鰻を食べる理由とは?
土用の丑の日の食べ物は名前に『うのつく食べ物(鰻、うどん、瓜等)』が昔からの習わしです。夏前に体力をつけて夏バテを防止するために、栄養価が高い食べ物を食べることが良いとされる事が理由です
主食は『鰻(うな丼、うな重)』、麺ならさっぱりした『うどん』、副菜に『きゅうり、ゴーヤ(苦瓜)等の小鉢料理』が栄養バランスが良く、土用の丑の日の献立に相応しいです
うがつく食べ物 | メニュー・食材 |
鰻(うなぎ) | 蒲焼き、肝吸い等 |
うどん | 冷やしうどん |
瓜(うり) | きゅうり、ゴーヤ(苦瓜) |
うのつく食べ物の中で、丑の日に最も食される食べ物が鰻です。1年間で最も鰻が売れる日、消費される量が最大となる事が毎年、恒例です
丑の日の食べ物:鰻の蒲焼き

年々、気候変動が原因で鰻の稚魚が取れず。ヨーロッパ方面から輸出が減る鰻は、値段が昔より高くなりました。
うな丼やうな重で1人1匹の鰻が食べたいけど、コストが高くなります。家族で取り分けて食べる『鰻の蒲焼き』の方が現在の時代にあった食べ物ではないでしょうか
丑の日の食べ物:う巻(うまき)

鰻丼やうな重以外!鰻を卵焼きで巻いた『う巻』をシェアして食べる献立もありです。土用の丑の日に卵料理を食べる事を『土用卵』と呼び、『うのつく食べ物』です
丑の日の食べ物:鰻の肝焼き

鰻の肝なら、鰻程のお値段がせず、尚且つ、うのつく食べ物です。気分だけでも、丑の日の献立にするならピッタリのおかずになります
丑の日の食べ物:鰻の肝吸い

鰻の肝焼き同様、鰻の肝を使った料理が、鰻の肝吸いです。鰻の肝が苦手な方の丑の日の汁物は『しじみ汁』が縁起が良いです

土用の丑の日に貝類の『しじみ』を食べる事を『土用しじみ』と言います。土用しじみは、土用に『う』が使われており、うのつく食べ物です
丑の日の食べ物:うざく

うざくとは、うなぎの蒲焼きと、塩もみしたきゅうりを三杯酢で和えた酢の物です。鰻の『う』と、キュウリに『う』が2つ入った縁起ものです
夏土用:なぜ?鰻を食べる?
土用の丑の日に鰻を食べる理由は、江戸時代に平賀源内が広めた説が最も有力です。当時の鰻は9月から10月が旬の天然の鰻でした。夏の暑い時期に脂っこい鰻が売れず、鰻屋が儲かるようにアドバイスした事が土用の丑の日に庶民が鰻を食べるようになった由来とされます
起源 | 大伴家持の歌 |
万葉集 | 夏痩の良しといふ物そ、鰻取り食せ |
意味 | 夏痩せに効く、鰻を取り寄せて食べなさい |
しかし、平賀源内は賢い人物。蘭学者、医者、建築など様々な知識を持ちえた人物です。平賀源内は『万葉集(奈良時代)』の歌にある『石麻呂にわれ物申す、夏痩の良しといふ物そ、鰻取り食せ』を知っていたとされます
【何故】土用の日の食べ物とは?
土用の丑の日以外に、土用期間は年4回あります。各々、名前の頭文字が付く食べ物が良いとされる風習が、由来となっています
土用期間 | 由来と風習 | 風習の食べ物 |
春土用(戌の日) | いのつく食べ物 | イワシ |
夏土用(丑の日) | うのつく食べ物 | 鰻、瓜、うどん |
秋土用(辰の日) | たのつく食べ物 | 玉ねぎ |
冬土用(未の日) | ひのつく食べ物 | ヒラメ、ひじき |
春土用は戌の日(いぬの『い』)、夏土用は丑の日(うしの『う』)、秋土用は辰の日(たつの『た』)、冬土用は未の日(ひつじの『ひ』)です。動物の名前の『頭文字』が付く名前の食べ物が土用の風習になります
土用期間は年4回:有
夏土用:うのつく食べ物なら『牛』では?
夏土用は名前に『うのつく食べ物』という風習なら、丑(うし)の日の動物の牛が良いと思われがちですが、日本は明治時代になるまで『食肉禁止の国(西暦675年~1868年頃迄)』、牛は日常的に食べる食べ物ではありませんでした
特に4つ足の牛、馬等の動物は食べると罰せられる事があり、ルールを破った者は貴族であれ島流しの刑(麻績王など)になっています
土用の丑の日はいつ?
ここまでに、土用の丑の日の食べ物を紹介しました。丑の日と言えば、鰻を食べる風習がありますが、うのつく食べ物なら問題はありません