カブトムシは夜行性の昆虫とは?
2021年に小学生が自由研究で発見した内容の論文が生態学専門誌に掲載されるまで、カブトムシは完全な夜行性の昆虫とされていました。しかし、カブトムシが日中にエサを樹木から摂取、交尾をする事が研究により確認され、100%夜行性の昆虫ではないという事が証明されました
カブトムシは朝早い時間の方が木に採集に向いていますが、日中の3時頃にカブトムシを木から捕獲する経験をした方も多いですよね
案外、カブトムシは夜行性の昆虫だ!と定義されていた事自体を知らない人の方が多かったのかもしれません
番号 | 夜行性とされた理由 |
【1】 | 天敵の鳥類から日中は身を隠す為 |
【2】 | 黒い体に熱が集まり暑さに弱い |
【3】 | 夜に交尾をする |
論文発表がされる以前は、上記の【1】天敵の鳥類から日中は身を隠す為と【2】黒色の体は太陽の熱が集まり暑さに弱い、【3】夜に交尾をするの3つの理由からカブトムシは夜行性の昆虫とされてきました
カブトムシが夜行性じゃない理由とは?
小学生の自由研究の内容では、山口大学の有名な昆虫学者さんと共同で2019年からカブトムシを調査。カブトムシが夜に木に集まり、そのまま、次の日の日中もずっといる事を確認、中には昼間に交尾をするカブトムシがいる事が発見されました
番号 | 完全な夜行性ではない理由 |
【1】 | 夜から昼間を、木から移動しなかった |
【2】 | 夜以外の時間に交尾 |
備考 | 昼間に天敵から隠れず夜以外に活動 |
簡潔に言うと『昼間に天敵から隠れる行動をせず、夜以外に活動』をしていたことが確認されました
その結果、カブトムシは完全に夜行性の昆虫ではないと定説を覆す事になりました
小学生の自由研究の内容は、ここまでですが、では、なぜ?カブトムシは昼間に活動ができたのか。次の疑問が、その他の研究により報告があります
カブトムシが夜行性になった理由とは?何が原因?
カブトムシは完全なる夜行性の昆虫という定説は覆されましたが、何故、カブトムシが夜に活動するようになったかの説明が、明確になっていませんよね
長い間、昆虫業界ではカブトムシは昼間に活動すると小鳥やカラスに狙われ食べられてしまう為に夜行性になったとされてきました
しかし、論文の発表以降に、カブトムシ業界はどんどん研究が進み、現在では『スズメバチの存在』がカブトムシが夜行性になったのでは?というように考えられるようになりました
番号 | 夜行性になった理由 |
【1】 | 日中はスズメバチが活動する為 |
【2】 | スズメバチが天敵 |
備考 | スズメバチは世界最強クラスの昆虫 |
小学生の自由研究に協力をした山口大学の学者さんが、後に『カブトムシとスズメバチが共存』すると『カブトムシが木から落とされる現象』を発表。結論を言うと、スズメバチが日中に活動する為、カブトムシは『しかたなく夜に活動するようになった』という事が提唱されています
スズメバチとは、スズメバチは世界最強クラスの昆虫の1種です。5匹のカブトムシなら『スズメバチ1匹』に余裕で負けます
スズメバチは数匹の集団になると、手が付けられず、カブトムシにとっては天敵の存在だと言えます
さて、今回は、カブトムシは夜行性なのか。なぜ、カブトムシが夜行性の昆虫と考えられてきたのかという経緯から、実は『スズメバチが原因』で昼に活動をしなくなっただけだよ!という内容をお届けしました
昆虫業界を震撼させた『カブトムシは夜行性じゃない説』のお話は、小学生が論文の提出者であり、天才小学生現る!と話題になりました。カブトムシの話は面白い内容がいっぱいです。興味がある方に読んでいただければ幸いです