食品による窒息事故のリスク評価を参考とすると、窒息事故が多い食べ物が1位:餅、以前騒がれた『こんにゃくゼリーより30倍程、事故件数が多く、日本人にとって最も注意と食べ方の工夫が必要な食品です。
毎年、必ず正月に『餅が喉に詰まった事故』のニュースを見かけますが、実際、どのくらいの方が亡くなってしまったのか。過去の統計をお調べしました
【年間】餅を喉に詰まらせて救急車に乗った人の数は?死亡者は何人?
餅を喉に詰まらせて救急搬送された人は5年間で368人、5人が死亡、142人が危篤と東京消防庁が発表しています。毎年、70名前後が救急車で運ばれ、9割以上が1月の時期、正月に事故が発生しています
餅の窒息事故 | 65歳以上 | 64歳以下 |
令和5年 | 58人 | 6人 |
令和4年 | 66人 | 7人 |
令和3年 | 55人 | 2人 |
令和2年 | 76人 | 5人 |
令和元年 | 78人 | 15人 |
※対象地域:東京のみの数字です※
餅の窒息事故:65歳以上が大半
正月に餅を食べて喉に詰まらせるのが65歳以上が大半(368人中333人)、75歳以上により集中しています
餅を喉に詰まらせた年齢 | 人数 |
65歳~69歳 | 14人 |
70歳~74歳 | 30人 |
75歳~79歳 | 57人 |
80歳~84歳 | 89人 |
85歳~89歳 | 76人 |
90歳~94歳 | 45人 |
95歳~99歳 | 21人 |
ここまでのお話は、あくまで『東京だけに限定した餅と窒息事故』の件数です。日本全国となると数はもっと多く、現在、残っている発表資料では2018年~2019年の消防庁解析データが参考になります
餅の窒息死 | 65歳以上(全国) |
2018年 | 363人 |
2019年 | 298人 |
合計 | 661人 |
2018年~2019年に、餅が喉に詰まって死亡した高齢者が661人。そのうち、282人が1月1日~3日の間に窒息事故で亡くなっています
正月に餅を食べて亡くなる人は後を絶たず、直近の2018年以前からもずっと起きています。海外の方は『日本人は何故、命がけで餅を食べるのだ?』や『日本人はフグを食べるからなぁ』と、様々な感想を持っているようです