あんパンの材料と保存に適した環境とは?
あんパンとは、生地に『小麦粉(強力粉)』と材料に『牛乳、卵』、砂糖や無塩バターを使う。餡を中に包んで焼くのが一般的です。
あんパンを長持ちさせるには、これらの材料を使って焼いた時にどのくらい日持ちするのか。また、あんパンと言っても今では種類が豊富なので、タイプ別にどうなのか、ココを重点的に紹介します
- あんパンは冷蔵不可、常温と冷凍保存が基本!
あんパンは、消費期限内に食べるのなら『常温保管』、大量にある時は長期保存が可能な『冷凍保存』が、おすすめ。この2つの保存方法が正解であり、実は、パンは冷蔵庫で保管するのが材料的に不向きな食べ物です
- 冷蔵庫で固く、パサパサになる
- パンの生地:0~3度→水分が抜ける
パンを冷蔵庫で保管するのは、猛暑の夏以外はNGと考えるべきです
パンが冷蔵できない理由とは、あんパンの生地に『強力粉』といった小麦粉を使う事が関係します。小麦粉は『デンプンを多く含む=0~3度の温度で水分が抜ける特徴』があり、通常、冷蔵庫の温度は『2~6度』と、パン生地が脱水を起こす温度だからです
それでも、あんパンが余ってしまった。食べかけだけど、どうすべきか。困った時は、その日の部屋、気温も1つの参考にするのもありです
猛暑や部屋の25度以上の時は、食中毒の原因となる菌が繁殖を始める温度ですから、開封済や袋を開けたパンは、暫定的な冷蔵保管、長期保存の冷凍を検討してくださいね。
あんパンの常温保管の方法!日持ちする保管場所と保存温度とは?
コンビニや工場で作ったあんパンは『乳化剤』や『pH調整剤』といったカビ防止、防腐効果がある保存料が使われており、パン生地の傷みを軽減させ腐ってしまうのを防ぎます
コンビニパンは、指定のあるルール(直射日光を避けた、涼しい場所』+『記載の賞味期限・消費期限内)を守っていたら問題ありません。しかし、パン屋さんのあんパンや、手作りホームベーカリーにはこれらの防腐剤・保存料は使わないのが普通のこと、常温保管で何が大切なのか、お悩みの方は次の保存の目安を参考にしてくださいね
- あんパンは、作ってから何日もつ?
- 常温の日持ち期間:3日以内
- 紙袋の場合:2日以内
あんパンは、基本的に常温保管で3日が目安の日持ちです。パン屋さんの包装が紙袋だけの時は、常温2日以内と保存方法によって日持ちする日数が少し短くなります
手作りのあんパンは『ラップで密封』や『1個1個ビニール袋で包む』と常温でも3日もつと、少し長持ちするようになります。この方法が一番、品質を維持しやすく、適した保存方法です
- 日持ちが短いあんパンは?
- 小倉トースト、あんバターサンド
中に案を包む『アンパン』は、3日以内が目安ですが、あんバターサンドや小倉トーストと言った「餡子をトッピング」しているタイプや空気に触れる作り方のアンパンは『当日中が基本』です
このタイプのあんパンが余ったり、朝食に残してしまった時は『冷凍保存』がベストな方法です
- 揚げあんパン、あんドーナツも当日中!
- 余ってしまった時:冷凍保存
揚げアンパン、あんドーナツもトッピング系と同様に、日持ちは短く『当時中に食べきるのが基本』です。特にこの揚げパンやドーナツの商品はパン屋さんや屋台で買う事が多いと思いますので、手作りであること、ココを加味すると、当日中に食べる前提で作られていると思ってくださいね
- 常温の保管場所、保存の温度は?
- 15~25度以下の直射日光を避けた場所
あんパンの常温保管に適した温度帯は『15度~25度以下』です
稀なケースでもない限り、パンに関係する食中毒の菌は25度以上から繁殖を始めるのが通例で、常温で保管するのであれば『15度~25度以下』を1つの目安にしましょう
- 夏のパンはGW以降から注意が必要!
- 5月~10月は25度以上の日が多い
日本の気候・季節でざっくり言うと『5月から10月頃までが、25度以上になる日が多い』と時期で考えるのもあり。よくあるパンが傷んでしまう行動は『買ったパンを、車の中に忘れて放置した時』です。夏場の車内は、直射日光があたらなくても40度以上になりますので、ココ注意です!
あんパンの冷蔵保管の方法!冷蔵はNG、一時的な保管は
あんパンは『冷蔵庫に保管すると、パン生地が劣化』します。この原因は、パン生地に使う小麦粉(強力粉、薄力粉の場合も同様)に含まれる「デンプン」が0~3度の温度で水分が抜け、生地がパサパサ、固くなってしまうからです
- 冷蔵は不向きだけど、一時的なら可
- 夏場や食べかけのあんパンは密封保管
あんパンは冷蔵不向き、決しておすすめの保管方法ではなく、すぐに食べないのなら冷凍保存が推奨です
しかい、食べかけて残ってしまった時や部屋の温度が暑い日は『常温保管が不安』になると思います。
- 冷蔵の日持ち期間:5、6時間以内
- ラップで密封+タッパーで2重包装は必須
- 冷蔵庫の中で温度が高めな場所に保管する
あんパンの冷蔵は0~3度を避けて冷蔵庫に保管するなら、一時的、数時間程度は持ちます。少しパサつきますが『ラップで密封+タッパーで2重包装』をし空気を遮断。冷蔵庫の保管場所『冷蔵庫の中で高めになりがちな場所に保管する』と多少は問題なく食べられます
- 冷蔵庫の温度設定はどうなっている?
- 冷蔵室:2~6度
- 野菜室:4~8度
あんパンを冷蔵保管する時は「お使いの冷蔵庫の温度」をある程度、知っておくと便利です
冷蔵庫の中の温度は、初期設定で平均的に『冷蔵室(一番大きいスペースの場所):2~6度』と『野菜室:3~7度』になるようになっています
冷蔵庫の中でパン生地が固くなる3度以下にならない場所なら、多少はパサつかず短時間なら保存ができない訳ではないです。温度的には野菜室が良いですが『パン生地=臭いを吸収する特徴』があるので野菜室はNGです
- 冷蔵庫で3度以上が期待できる場所は?
- ドアポケット付近
- 冷気の出口ではない場所
冷蔵庫の冷蔵室は普通、2~6度くらいの温度をしています。しかし、冷蔵庫の場所によって『ドアポケット付近は比較的、高め』であり、『冷気の出口付近は温度が低い』のが特徴です。
ドアの開け閉めが多いと、多少、温度変化を繰り返し、保存に良くはないですが『ドアポケット付近』や『一番、大きい2段目くらいのスペース』なら、3~5度くらいの温度の場合も多いです
あんパンの冷凍保存の方法!日持ち期間の目安は?
あんパンを大量に手作りしたり、パン屋さんで買い過ぎてしまった時は『冷凍保存』が長持ちします。パンの弱点は『乾燥』と『デンプン(生地に含まれる)の老化』です。この2つの課題を解決できる保存方法が冷凍なのです
- 冷凍保存の日持ち期間:1ヵ月
- 冷凍焼け対策:2週間が目安の期間
あんパンは上手に冷凍すると1か月間は日持ちします。ただし、空気の入り具合で『冷凍焼け』する事もありますから、推奨としては2週間の冷凍が目安です
手作り、パン屋さんで買ったあんパンを長く保管するなら冷凍保存がベストな方法です
- あんパンの冷凍のやり方は?
- 個別にラップで包む
- ジップロックで2重で保存する
あんパンを手軽に冷凍保存する方法の1つ目が『パンを個別に、ラップをする』+『ラップしたパンを、ジップロックに入れて保存』と、この方法が一番、楽に、簡単に保存できる方法です
- 急速冷凍=パン生地の柔らかさを維持
一昔前は、パンを冷凍するのはダメ、ボソボソするっという時代があったようですが『柔らかいパン=水分が多め』であり、如何に早く水分を冷凍できるか、ココがパンの冷凍の美味しさの維持に関係してくるからです
普通の冷凍と急速冷凍では「見た目は差ほど違いはない」ですが、パン生地の味はうま味がアップ+食感が柔らかく保存ができます。
- あんパンはアルミホイルで保存する
あんパンの冷凍保存は急速冷凍と同じ原理で『アルミホイルで包む=電熱性が高く、素早く冷凍できる』という裏技もあります。この方法はラップ+ジップロックよりも当然、うま味があり、食感も程よく柔らかいです
- コンビニパンは袋のまま冷凍が正解
手作りやパン屋さんのあんパンは先に紹介した冷凍方法で問題ないです
コンビニパンといったパッケージングされているあんパンの場合は『袋を開けて、保存方法を変える必要は無い』です。そのまま冷凍、もしくは、急速冷凍がベターな冷凍方法です
冷凍あんパンの解凍方法と温め直しはコレ!
- 冷凍あんパンの解凍方法
- 常温の自然解凍:3時間程度
- 冷蔵の自然解凍:食べる前日に冷蔵庫へ
冷凍したあんパンの解凍方法は、まずは電子レンジを使いません。美味しさと食感を大事にするなら、常温で3時間程度戻す、もしくは、食べる前日に冷蔵庫へ保管場所を移す、この2つのやり方です
冷蔵庫で自然解凍の時は『10~12時間』を目途に、朝食で食べるつもりなら夜の8、9時くらいに冷蔵庫へ冷凍した「あんパン」を移動させ、自然解凍を開始するくらいがちょうど良いです
- 解凍後の温め直しの方法
- 霧吹きでパン生地に水分を加える
- アルミホイルを使い、トースト機能を活用する
冷凍したあんパンを電子レンジで、そのまま解凍するのは忙しい日だけにするのがベストです
冷凍したパンは自然解凍→霧吹きでパンに水分を潤す、その後、トースターや電子レンジのトースト機能を使って温め直しすると味、食感がとてもよくなります。温め直しに、アルミホイルを使うと『香ばしさ』も加わって、焼きたてのようになります
あんパンの賞味期限と消費期限切れはいつまで?
さて、ここまでに、あんパンの保存方法と日持ち期間の目安を温度、保管場所、保存方法の違いで詳しく説明しました。主に、手作りとパン屋さんの商品が目安になると思います
- 賞味期限と消費期限の違いとは?
コンビニパなど商品タイプのあんパンの賞味期限と消費期限の違いについても少し注意点があります。賞味期限とは『美味しく食べられる期間』の事であり、見た目にカビがない、食感が変わっていない、変な味がしない等。大きな変化がなかれば美味しく食べられる期間、つまりは『賞味期限を過ぎても食べられる可能性がある』というのが大前提です
反対に、消費期限とは『安全に食べられる期間』の事であり、5日以内に傷む、味や風味、見た目が劣化してしまう恐れがある食品に設定されます。劣化が比較的緩やかなのが賞味期限、劣化しやすいのが消費期限が決められると認識して良いかと思います
- 賞味期限切れ:食べられる可能性:有
- 消費期限切れ:食べるのはダメ
パンの賞味期限と消費期限の注意点はココ。賞味期限は食べられる可能性がありますが、消費期限は『食べられない=食べてはダメ』、賞味期限切れは腹痛、下痢、吐き気、発熱など。食中毒になる可能性もあるので、1日、2日でも過ぎたら食べるのはやめましょう
- 賞味期限と消費期限はどう決まってるの?
賞味期限は、通常、6日以上は保存できる食べ物に『微生物の繁殖状態を検査』+『理化学検査』+『官能検査』といったルールに従ってメーカーが確認後に決定します。
例外として類似品、他に同様の商品と『同じ製法+同じ保存方法』であれば『よく似た商品と同じ賞味期限を設定:可』というルールもありますが、大手の企業の場合は独自に調査・検査をしてる事がほとんどです
よくある商品開発のパターンが『消費期限=製造日から菌が繁殖、問題が発生した日までを調査・検査』を実施し『消費期限×0.7、もしくは、0.8をかけた日数=賞味期限』とする事が多く、このように賞味期限と消費期限が決まっていると、ざっくり覚えておいていいかと思います
- あんパンの賞味期限切れの判断方法は?
- 消費期限切れはNG
パンの場合は、6日以上持つ可能性が低い食べ物ですから『消費期限』の表示が正しく、消費期限切れは食べてはなりません。しかし、賞味期限が書かれている、もしくは、記載がなくて、パンはいつまで日持ちするの?と疑問に思う事があると思います
- 賞味期限切れのあんパンはいつまで?
- カビ、味の変化、食感の変化
推奨はしませんが、賞味期限切れであれば食べられる可能性があります。しかし、あるといっても『2日以上、賞味期限を経過しているパン、生ものや生鮮食品が使われているのはダメ』と、保管状況にかかわらず、捨ててしまった方が良い場合があります
基本的な判断方法の1つがコレ、『カビ、味・食感の変化』です。これらに1つでも異変を感じたら、食べるのはNG。パンは特に水分を生地に含みますので、菌が繁殖しやすいです
- あんパンにカビが生える条件は?
- 温度:25~30度
- 湿度:80%以上
- 同じ袋に保管したパンがカビ移りする
賞味期限切れのパンは『味・食感の変化』が判断基準の1つですが、見た目で腐っていると『カビ』で判断もできますよね
あんパンのパン生地にカビが発生しやすい条件は『温度:25~30度』+『カビが大好きな湿気、湿度が80%以上』と、この条件が重なるとカビが発生しやすく、要するに日本なら『梅雨の時期』や『5月後半から7月前半』は、パンにカビが発生しやすいと考えるべきです
また、パンの保存方法のところで『個別にラップ』を推奨しているのは『パンは、同じ袋に何個も入れておくと、カビが発生した時に他のあんパンにもカビが移る』からです