お見舞金とは、親や兄弟、親戚といった家族関係と、親しい友達や友人、勤め先の会社の上司、部下、同僚が病気や怪我で入院した時など。治療費がかさむ事態になった時に贈るお金の事です
家族構成や贈る相手の関係値、普段のお付き合いが関係することですのでお見舞金を包むときにいくらの金額が適正でマナー違反ではないのか
常識的にどうなの?と頭を抱えますよね。ココでは、悩みの解決のヒントとして「お見舞金の平均的!一般的な金額相場」を贈る相手別に徹底解説します。是非、困った時は参考と目安にしてくださいね
お見舞金を両親と嫁ぎ先の義父・義母に渡す金額の相場は?
自分から見て実の父、母にあたる両親へお見舞金を贈るときは「10,000円~30,000円」が相場と範囲がありますが、半端な20,000円より「10,000円、もしくは、30,000円」のどちらかにするのが一般的です
また、病気や怪我ですので「4=死」や「6=無」、「9=苦しむ」といった数字は縁起的に良くないだけでなく、不快な思いをさせてしまうので、14,000円や16,000円、19,000円は絶対にNG。40,000円や60,000円もダメです
- 親へのお見舞金の相場:1万円 or 3万円
- 嫁ぎ先の義母、義父も同様の金額
実の母、父ではなく『嫁ぎ先の義母、義父』にあたる方が入院した。こんなケースでお見舞金を贈る場合、要するに『旦那・夫の親、嫁・妻の親』にお見舞金を渡す時です。
この場合は、義母、義父であるから『実の両親よりも金額は安め、高め』といった『値段に差をつけるのはトラブルの元』になりがちで、多くの方は『自分の両親と同じ金額』に合わせるのが一般的です
- 親の場合はお見舞金の準備は後でも良い
お見舞金を渡すことがマナーとされていますが、2000年を過ぎた頃から「親と子供が遠くにいる事」も多く、入院や怪我の時は「お金の準備より、まず、はやく病院へ向かう事」が正しい行動とされます
今の若い世代は給与も昔ほど上がらず、税金は上がり手取りは減っていますよね。この辺りの事は「親の世代は理解している方」が多く、むしろ、お金の事よりも「真っ先に心配し、来てくれたこと」の方が喜ばれます。
2000年以前と物事の優先順位が変わっているという事も頭に入れておいてくださいね
お見舞金を兄弟・姉妹に渡す金額の相場は?
- 兄弟姉妹へのお見舞金の相場
- 5,000円~1万円
- 一般的には10,000円が正しい
兄弟・姉妹にお見舞金を渡すときは『5,000円~10,000円』の範囲が相場です。しかし、この範囲は「5,000円 or 10,000円」であり、一般的には兄弟・姉妹の場合は「10,000円」を渡す方が多いです
兄弟姉妹の場合は年齢の差がありますが「弟:5,000円、兄:10,000円という区別はなく」、兄と弟といった年齢違いで金額に差をつけるのはNGです
- 3人兄弟・姉妹以上の方は金額をそろえる
現代では、1人っ子が最も多いとされますが、兄弟・姉妹が2人以上いる、3人兄弟以上の方は「兄弟間で金額を同額にする」のがトラブルを起こさないポイントです
第三者の他人の誰が見ても「長男と末っ子は、特に仲が良い=付き合いが深い」と思われているのであれば、同額よりも多くても問題ないです。はっきりとした理由があるのなら、トラブルにはなりません
お見舞金を親戚(従妹、甥や姪っ子など)に渡す金額の相場は?
- 親戚へのお見舞金の相場:5,000円~1万円
- 自分が就職前の学生の場合:3,000円
親族へのお見舞金の相場は『5,000円~10,000円以内』です。ただし、自分が学生(20前後の大学生、専門学生)である場合のお見舞金は3,000円が相場であり、まだ就職していない(バイトはしていてOK)学生の時はこの金額です
- 親族の範囲はどこまでが適切?
しかし、親族にお見舞金を渡すと言っても、どこまでの範囲が適切なのでしょうか。自分から見て近い親族、たとえば、従妹や甥、姪っ子、叔父・叔母にあたる方々にお見舞金を渡す場合です。
親戚とは法律上『6親等内の血のつながった人』+『3親等内と婚姻関係にある人』の事を意味しますが、6世代前の祖先はすでに亡くなっている。6親等目にあたる「従妹の孫」は、まだ存在していない方が多いのですよね
現実的に考えて『最大で、3親等内の血のつながった人とその婚姻者(旦那、嫁)』までの範囲が適切だと考えられます。それ以外の6親等内の親族は、付き合いがあり、お見舞に行くのであればお見舞金を持参しても問題はありません
要するに、自分から見て『おじいちゃん、おばあちゃん』と『両親の兄弟・姉妹』『従妹の家族(旦那・嫁、その子供)』ぐらいまでが、お見舞金を送る相手の候補になります
- 迷った時は『お年玉、お祝い金をもらった事がある人』
遠い親族が入院した場合、ずっと会っていない。どこまでの親戚にお見舞金を渡すべき?と、悩まされることがあります。1つの考え方として「お年玉や結婚祝いをもらった事がある親戚まで」は、お見舞金を渡すべきです。
なぜなら、「自分は親戚であるけど、疎遠だ」と思っていても「相手は、あなたの事を親戚だと思っているから、お年玉やご祝儀をくれた」という事実があるからです
お金やプレゼントはもらった方は忘れている時が多いですが、渡した方はしっかり覚えています。たとえ、今、疎遠であっても「お見舞金が送られてきた→そういえば、昔、お年玉あげたな」と、相手も何故、お見舞金が送られてきたのか理解できるからです。
お見舞金を子供・孫に渡す金額の相場は?
- 子供・孫へのお見舞金の相場:5,000円~1万円
- 1万円が最も多いが、高額になるケースも多い
自分の息子、娘、成人した子供のお見舞金の相場は5,000円~10,000円の範囲ですが、実際に多い相場は1万円です。しかし、病気や怪我や子供の経済的な状況から「お見舞金より、入院費を親が払うケース」もあり、ココは各ご家庭でかなりの差があります
特におじいちゃん、おばあちゃんから孫へのお見舞金は「適正な範囲は、5,000円~10,000円」、相場は1万円ですが、この金額をはるかに超える「10万円」を渡したなど。
こういった事例は私の身の回りでも聞きます。平均的な金額は正確なアンケートをとって確認する必要がありますが、ざっくり『小学校、低学年の孫のお見舞金や必要なモノの購入で10万円ほど負担する』ことが多いと思われます
お見舞金を友人・友達に渡す金額の相場は?
- 友人へ渡すお見舞金の相場:3,000円~5,000円
- お金よりもお見舞いの品の方がベスト
親友、友人といった自分に近い個人的なお付き合いがある方へは3,000円~5,000円が目安となる相場です。しかし、一般的には『友達へはお金より、お見舞いの品物』が正解であり、お金を渡すときは保険がきかない病気といったケースのみに限定するのがベストな方法です
- 親友は怪我・病気の最中、お金は逆に心配をかける
友達からお金は確かに助かります。しかし、お見舞が必要な時は『友人は怪我、病気』であり、治療に専念すべき。
お見舞がモノなら「心配をかけて悪かったね」という感じで済みますが、お金となると「お返しはどうしようか」など相手を治療以外の事で頭を悩ませてしまいます。
そういった問題があることが、本来、マネー違反ですので、友人の場合は『お金よりお見舞いの品』の方が正しく、3,000円~5,000円相当のモノにするのがベストです
会社・職場の上司・同僚、取引先に渡すお見舞金の相場は?
会社の上司、部下、同僚にお見舞金を渡すことは年々『減少傾向』であり、お金よりもお見舞いの品、たとえば、同じ部署の「みんなからのお見舞の品」という感じに変わりつつあります
2000年より以前は、お見舞金は特に問題もなく、会社から指導をうけることはありませんでしたが、コンプライアンス、ガイドラインの重視という社会的な変化もあり、2010年頃には、お金を渡すこと自体、NGとする会社も増えています
そもそも、職場の場合、大手の企業なら「お見舞金」がありますから、特定の個人同士のお金のやり取りは禁止する傾向にあります。しかし、病気・怪我といったことですので「お見舞いの品までは禁止にしない、会社は関与しない」という感じが多いです
会社・職場の上司に渡すお見舞金の相場は?
- 上司に渡すお見舞金の相場:渡すことが失礼になる
- 3,000円~10,000円相当のお見舞いの品
会社の上司のお見舞金は『3,000円から10,000円』が相場、マナーと本にはよく書いてありますが、現実的には『上司にお金を渡すことが、失礼に値する』という考え方の方が強く「3,000円から10,000円のお見舞いの品」を持参するのが、一般的なマナーです
会社・職場の部下・同僚に渡すお見舞金の相場は?
相手 | 2000年以前 | 2010年頃~ |
上司 | お見舞いの品 | お見舞いの品 |
部下 | 3,000円~5,000円 | お見舞いの品 |
同僚 | 3,000円~5,000円 | お見舞いの品 |
冒頭に、会社・職場のお見舞金はお金をおくらない時代になってきていると記述しました。実際問題、お見舞金禁止が増え『今後は、お見舞いの品までなら会社は関与しない』という方針に、今度どこの会社もなると思われます。
もしも、お見舞いの品を持参するならマナー的には『上司:3,000円~10,000円の範囲』、『部下・同僚:3,000円~5,000円の範囲』の「お見舞いの品」がよく、できれば『部署連盟で、みんなからのお見舞』という形の方が望ましいです
法律的に完全に禁止されている訳ではないので、会社の方針によって状況が違います。そのため、自分が勤める会社の総務に一度、お見舞の品を持参するのは『コンプラ的に大丈夫か?』と聞いてからにするのがベストです
取引先へ渡すお見舞金の相場は?
自分の勤める会社・職場はお見舞いの品に「コンプライアンス」や「ガイドライン」の関係でお金から、お見舞いの品に変わりつつあると説明しました。では、取引先の企業の担当者や付き合いの長い会社へはどうでしょうか
役職 | 社内規定の範囲 | 相場 |
担当者 | 3,000円~10,000円 | 10,000円 |
役職付き | 10,000円~30,000円 | 30,000円 |
社長 | 10,000円~50,000円 | 30,000円 |
- 取引先のお見舞金の相場は役職による
- 会社間の事の為、個人的に渡す時は上司に相談
取引先の場合は元々、会社の規定で金額が決まっている事が多く、お見舞金や葬式の香典は「接待交際費の勘定科目」で経理上、計上されます。
コンプライアンスの時代もありますが、コンプライアンスとは法令順守の事。税法上、接待交際費で計上できる仕組みがある為、認められる経費の範囲内であれば問題ないとする方針の会社が多いです
多くの場合、取引先を「通常」と「重要な取引先」で分類し、上限・下限の設定があります。取引先の場合は「担当者:10,000円」と「それ以上の役職付き:30,000円」が相場ですが、特に重要な取引先でない場合は「担当者:3,000円」と「それ以上の役職付き:10,000円」と差がある場合がほとんどです