スーパーで買った刺身の鯛やブリ、ハマチが余ったら、冷蔵庫に保管するべきか。お刺身を冷凍して大丈夫なのか
今回は白身魚の刺身が夕飯に残った時の冷凍保存の仕方と日持ち期間の目安を徹底解説します。
まずは、買って来たスーパーのお刺身全般の賞味期限と消費期限から説明します
保存方法 | 日持ち目安 | 備考 |
常温 | 3~5時間 | 買ってきたら冷蔵庫へ |
冷蔵庫保管 | 1~3日以内 | 魚の種類により不向き:有 |
冷凍保存 | 1~2週間 | 魚の種類により不向き:有 |
上記が、お刺身の保存方法と日持ち期間を比較した表になります
お刺身をスーパーで買ってきたら、常温では5時間以内が傷まない時間の目安です。買ってきたら、まずは、すぐに冷蔵庫に保管しましょう
お刺身は冷蔵保管と冷凍保存ができますが、魚の種類により冷蔵は1~3日以内、冷凍は1~2週間になります。ざっくり刺身は冷蔵できると言われても、具体的に白身魚の刺身なら保管ができるのかが、この表ではわからないですよね
では、次に、各個別の魚の刺身の種類ごとに刺身の保存の仕方を具体的に見てみましょう
白身魚の刺身は冷凍できる?スーパーで買った刺身の冷凍保存を紹介!
スーパーで買った刺身は赤身魚なら1週間が冷凍保存の目安であり、青魚は不向きです。白身魚の鯛やブリ、ハマチやヒラメの刺身の冷凍保存は、水分をよくふき取り2週間が日持ちする冷凍保存の期間になります
ただし、本来の冷凍保存はブロックや柵で冷凍するのが正しく、切った刺身は包丁から雑菌が入る事があり、最も適した保存の仕方とは言い切れません
刺身の種類 | 冷凍保存 | 備考 |
ぶり、はまち | 2週間 | 柵ごと冷凍が正解 |
鯛 | 2週間 | – |
ヒラメ | 2週間 | – |
赤魚 | 1週間 | 柵ごと冷凍が正解 |
アジ | 不向き | 傷みやすい魚 |
イワシ | 不向き | 傷みやすい魚 |
スーパーで買ってきたお刺身の冷凍保存は、赤身と白身魚、青魚で傷みやすさに違いがあります
白身魚はマグロ、トロ、サーモンといった赤身よりドリップと水分が少ないですが、それほど長く冷凍保存はできません
白身魚は生と切り身で冷凍できる期間に違いがあり、切り身なら塩をふって2~3週間が冷凍できます。しかし、生で食べるお刺身は、切り身より短い2週間が冷凍保存の日持ち目安です
ブリやハマチは漁獲後に漁船で冷凍され、スーパーのお刺身コーナーに並ぶ前に一度、解凍されています。刺身だけではありませんが、食品は『再冷凍すると品質劣化』がある食べ物です
切った刺身の冷凍よりも『柵ごと冷凍』するのが本来、まだ、ましな冷凍方法になります
ブリやサハマチは柵ごと冷凍が正しいと言われても、刺身が余ってしまった時に冷凍したい方は、下記の方法で冷凍をしましょう
【白身魚の刺身の冷凍保存の方法】
【1】ドリップ、水分をよくふき取る
※ベストは柵のままの冷凍です。暫定案での冷凍方法になります
【2】キチンペーパーで包む
解凍後のドリップと水分対策に『キッチンペーパー』で包みましょう。切った刺身は、ドリップが多く流水解凍が向いていない為、キッチンペーパーはあって問題なしです
※お刺身を1切れずつ包みます
【3】ラップで包む
【4】ジップロック袋で密封する
【5】冷凍保存する
上記の【1】~【5】が白身魚の鯛、ブリ、ハマチの刺身の冷凍保存の方法になります
理想は刺身より柵ごとの冷凍保存です。ブリとハマチは特に他の刺身よりドリップが多いため、キッチンペーパーで包んだ状態の冷凍保存がおすすめです
刺身の解凍方法は?スーパーで買った刺身を冷凍!解凍後の食べ方は?
スーパーで買った刺身は白身魚なら2週間の冷凍保存ができます。冷凍後の解凍方法は、ゆっくり時間をかけて冷蔵庫で5~6時間で自然解凍させましょう
刺身の種類 | 解凍方法 | 備考 |
ぶり、はまち | 冷蔵庫:6時間 | 解凍後は加熱料理が正解! |
鯛 | 冷蔵庫:6時間 | 解凍後は加熱料理が正解! |
ヒラメ | 冷蔵庫:6時間 | 解凍後は加熱料理が正解! |
白身魚の鯛やブリは、冷凍保存ができますが、解凍後は刺身として食べるのはおすすめできません。油分と水分の多い魚を解凍すると、よくドリップと水分を出しても、水っぽさや生臭さが残ります
冷凍したお刺身は『刺身ではなく、加熱して食べる料理』が正解です。
ブリや鯛の刺身を冷凍した後は、刺身として食べれないじゃないか。だったら、冷凍する意味がないと思いますよね
たとえば、冷凍したブリや鯛のお刺身なら『海鮮しゃぶしゃぶ』がおすすめの料理です。
しゃぶしゃぶというと、豚肉や牛肉が定番レシピですが。しゃぶしゃぶは海鮮で作っても、実は美味しい料理です。新鮮な鯛やブリをしゃぶしゃぶにするのが理想だけど、余って冷凍した刺身は加熱が必要です!
少しでも美味しい料理にするなら、海鮮しゃぶしゃぶの具材にしましょう
冷凍した鯛なら、意外と『鯛茶漬け』が解凍後に作る時のおすすめの一品です
残った鯛の量が少ない時はは『ご飯1杯、鯛の刺身を2~3切れ』でも十分に豪華なお茶漬けです
加熱は60度以上で1分、70℃以上のアツアツのお茶なら、まんがいち、鯛にアニサキスがいても死滅します。ちなみに、鯛はアニサキスの宿主のオキアミをあまりエサにしない為、天然の鯛の5%ほどしかアニサキスがいないとされます
ヒラメの刺身があまって冷凍したら、新鮮さがやっぱりなくなってしまいますよね。
ヒラメを使った加熱料理なら、伊達巻のすり身に使うのがおすすめです。伊達巻というと、はんぺんを入れてふわふわにするのが定番のレシピですが、ヒラメのすり身を2~3切れでも、ふわふわになります
尾ひれ背びれがつく、なんとなくかっこいい事柄を言えば、伊達政宗が好きだった伊達巻は『ヒラメのすり身入り』だと伝承が残っています。お正月にピッタリな具材なので、年末に刺身を食べてヒラメが余ったら伊達巻の材料にするといいと思います
ここまでにお刺身の白身魚、鯛やブリ、ヒラメの刺身の冷凍保存の仕方と冷凍できる日持ち期間、解凍後の食べ方を紹介しました
刺身を冷凍すると、解凍後に刺身として食べられない!不向きな食べ方だと知ると、それなら冷蔵庫で保管するよ!という気分になりますよね
次は、お刺身を冷凍せずに、冷蔵庫の保管を説明します。日持ち期間や次の日、翌日にどんな料理やメニューが合うのか。余った時の刺身のアイデアと知恵袋をたっぷり紹介します!
鯛やブリ・ハマチの刺身の冷蔵庫保管の日持ちは?
白身魚の鯛やブリ、ハマチの刺身が余ったら、冷蔵庫に保管すると何日くらい日持ちするのか。鯛やヒラメのお刺身の冷蔵庫保管は2日、脂が多めのブリやハマチが2~3日以内が冷蔵保管の目安です
刺身の種類 | 冷蔵保存 | 備考 |
鯛 | 1~2日以内 | 柵ごと冷凍が正解 |
ヒラメ | 1~2日以内 | – |
はまち | 2~3日以内 | 柵ごと冷凍が正解 |
ぶり | 2~3日以内 | 柵ごと冷凍が正解 |
生の刺身はスーパーで購入時に消費期限の記載があります。消費期限の明記があるお刺身は期限内に冷蔵庫で保管して食べましょう
魚屋さんや市場で買ったときは、消費期限がわからず、いつまで鯛やブリが食べられるか。分からない時は上記が目安です
ブリやハマチは、青魚に比べて油分が多く、表面を多少、コーディングしています。白身魚は冷蔵保管2日以内(翌日まで)が理想であり、青魚は当日中が冷蔵の目安です
鯛やブリ・ハマチの刺身の冷蔵保管の方法は?
白身魚の鯛やヒラメ、ブリやハマチの刺身はキッチンペーパーで水分とドリップをよくふき取り、新しいキッチンペーパーとラップで包んで冷蔵庫に保管ができます
【白身魚の刺身の冷蔵保管】
【1】キッチンペーパー:水分、ドリップを拭き取る
【2】新しいキッチンペーパーで包む
【3】お刺身を1枚ずつラップ包みする
【4】密封容器に入れる
上記の【1】から【4】が、鯛やブリの刺身の冷蔵保管の仕方になります
冷蔵保管の注意は、野菜室の温度は4~8度です。冷蔵庫は2~5度くらいの温度の為、より低温の冷蔵庫の場所で保管しましょう
冷蔵庫でパックのまま保管すると、ドリップと水分が多発します。次の日や翌日に食べれなくなる事がる為、密封容器に移しましょう
しかし、スーパーで買ってきた刺身を当日中に食べず、冷蔵庫で保管すると、それでもドリップを完全に防ぐことができませんよね
食べても美味しくない!という方は、次のように冷蔵庫で保管するのがおすすめです
白身魚の鯛やヒラメは昆布締めが合う魚です
昆布締めとは『日本酒で湿らせた昆布2枚で刺身を挟む料理』であり、簡単に作ることができます
お寿司屋さんに作り方と保存方法を聞くと、白身魚の昆布締めは『冷蔵庫2日目からが旨い』と言われ、家で作る時は昆布締めにしてから2日目に食べるといいよ!とアドバイスを頂きました
余った白身魚の刺身は、日本酒をよくかけた昆布2枚で挟んでラップで包む。重い石になるバットやお皿をのせて冷蔵庫で寝かせるだけで、日持ちするメニューが出来上がります
ワサビ醤油漬け | 冷蔵2日以内 |
★醤油 | 刺身が浸る程度 |
★ワサビ | 適量 |
特に鯛は刺身をそのまま冷蔵庫で保管するより、ワサビと醤油で漬けにして保管した方が安心です
鯛の醤油漬けはアルコール除菌をした奇麗なタッパーにいれ、刺身が浸かる分量の醤油、適量のワサビを入れて密封して保管します
お刺身だけでも冷蔵庫で2日は食べられると言っても、やっぱり心配になります。ワサビは『殺菌効果はない』けど『抗菌効果はある』という薬味の一種です
刺身を日持ちさせる目的なら、ワサビ醤油漬けがおすすめ。ワサビ醤油漬けは生で保管するより安全であり、冷蔵保管は2日以内が目安です
その他、冷蔵保管の場合はアニサキスが刺身にいないかを念のため、チェックをしましょう
アニサキスとは菌ではなく寄生虫のため、醤油やワサビ、酢につけても死滅しないのが特徴です。アニサキスは『加熱する、冷凍する、物理的に切る』の3つしか対処方法がない寄生虫です
アニサキスは業務用冷凍庫:マイナス20以下、24時間以上で対策ができますが、家庭用の冷蔵庫の冷凍室は48時間以上を冷凍が必要です
鯛やブリ以外のお刺身の冷凍保存は?何日くらい日持ちする?
さて、今回は白身魚の鯛やヒラメ、ブリやハマチのお刺身が冷凍できるのか。スーパーで買ったお刺身は冷蔵庫で何日くらい日持ちするのか。刺身の冷凍保存の仕方と日持ちする保存期間の目安を説明しました
鯛やブリ以外の刺身の冷凍と冷蔵を知りたい方は、下記の早見表も参考にしてもらえると嬉しいです
刺身の種類 | 冷凍保存 | 備考 |
マグロ | 1週間 | 柵ごと冷凍が正解 |
トロ | 1週間 | – |
サーモン | 1週間 | – |
カツオ | 1週間 | – |
ぶり、はまち | 2週間 | 柵ごと冷凍が正解 |
鯛 | 2週間 | – |
ヒラメ | 2週間 | – |
アジ | 不向き | 傷みやすい魚 |
イワシ | 不向き | 傷みやすい魚 |
青魚のアジやイワシ、サンマの刺身は非常に傷みやすく、冷凍できない訳ではないですが『家庭では冷凍不向きな魚』です。買ってきたら残さずに、まっさきに優先して食べるべき魚になります
同じ魚なのになぜ?と思うかもしれませんが、たとえば、サンマの刺身は2000年頃まではスーパーで販売がされていませんでした。業者の冷凍技術が向上し、今では刺身で食べられる魚ですが、青魚は特殊な冷凍技術が必要なのが定説だった魚だと覚えておくと良いでしょう